ブラキオサウルスの夜啼き

半分会社員、半分フリーランスライターのお気楽なブログ。特にテーマは無し!

禁酒日のすすめ②

さて、昨日の続き。アルコール、特に炭酸含むアルコール飲料の効能は、心のお掃除だと書いた。脳のどこかにある雑多な思念の残滓を、溶かし、洗い去ってくれる。我々労働者はそれこそ種々様々な思い、気がかりを抱えて帰宅する。まだまだ片付かないあの仕事、職場で受けた不愉快な一言、次から次へと舞い込んで来て頭をパンクさせた用事の余韻。それらを抱えながらもなんとか食卓という安全地帯に辿り着いたのだ。そして満を持してビールを飲む。その瞬間、心が浄化される。なぜ禁酒日など作れようか!

などと考えてはいけない。お酒と仲良くやっていくには最低でも週2日は禁酒日を作らなくてがならない。肝臓その他臓器の修復には少なくとも2日はかかるのだ。心のお掃除にアルコールが利用できないとなれば、一体どうすればいいか。先日のエントリーでも書いたがウィルキンソンなどの炭酸水を飲むというのも手だ。しかし、やはり炭酸水だけでは力不足。脳に残留する思考のかけらは溶かしきれない。そこから発生する不快なアンニュイが頭をもたげ、わたしの実存に入り込もうとしてくる。一体どう対策すべきなのか。

 最近発見した対処方法がある。月並みで、かつ流行りのベタな手法で申し訳ないが、酒に頼らない脳みその浄化法、それは・・・・・、瞑想である。今はやりのマインドフルネスだ。

 仕事のパフォーマンスがあがるという、コンプレックスを刺激するうたい文句に乗せられてマインドフルネスの手法を試してみたが、役に立ったのは仕事にではなくて、禁酒に対してであった。

 マインドフルネスで説かれる瞑想方法には色々なやり方があるが、わたしがやったのは一番簡素な方法のもの。目を半目にして、おへそから指4本分下の部分(いわゆる丹田)が膨らんだりへこんだりするように呼吸をするというもの。

 なんてこともない呼吸法だが、やってみると以下のような身体効果を実感するだろう。まずは下腹部(へそから10センチ程度下)にマッサージを受けたかのようなリラックスを感じる。この下腹部のリラックスによる快感を感じながら何度か呼吸を繰り返すと、心拍数が下がってきて、非常に平穏な心持となる。あごの角度に注意してなお呼吸を続ける。あごを軽くひくのがよい。首や耳の周りの筋肉がこわばらないような頭蓋骨の角度を探る。あごを軽く引くと見つかるはずだ。その角度を保って、先ほどからの呼吸を続ける。

 するとどうだろう。ビールを飲んだ時と同じような、焼酎のソーダ割りを飲んだ時と同じような、脳内の滞留物が溶けていくような感覚を得ることができる。しかも飲酒時よりももっとマイルドに雑念が消えていくように感じる。

 瞑想、というほど大げさなんものでもないが、このような深呼吸をすることによって、アルコールに頼らずに心のお掃除ができるようになった。禁酒日を達成するための障害はまだ他にもあるのだが、まずは第一関門突破だ。思考の雑念=頭のほてりをアルコールではなくて「瞑想」で冷ます。是非とも試していただきたい。

 そう言いながらわたしも、今秋二回目の禁酒日を達成すべく、今まさに葛藤している。飲んでしまおうか。飲まざるべきか。数十分後のわたしがアルコールの誘惑に負けていないことを願う。